地震の前兆として地鳴りを体験された方は少なくないと思います。
最近頻繁に地震がおこりますね。
日本は地震大国なのでしかたないですが、私は阪神淡路大震災の被災者なので、その体験を投稿しておきたいとおもいます。
TVを見て感じたのは、あまり、過去のVTRを流さず、前向きに前進している姿を写した映像が多いので。
阪神淡路のときは、1年でほぼ復興をとげたのですが、東日本大震災においては
被害の状況や、条件が幅広く、まだまだ年月がかかると思います。
応援しながら、また騒がれている地震に対しても準備しておかなければなりませんね。
阪神淡路の被災者の立場として、お伝えしたいこと。
大地震が来た、その揺れがおさまった瞬間から被災者だと考えてください。
大地震の前日、何か不気味な感覚を感じ取ることができました。
今日は不安だね。と姉妹で歩いていると、神戸の山からいのししが降りてきて、その日の鍋の材料にむかい、襲ってきました。
そして鳥たちがざわつきます。
なにかがおかしい。
そしていつも別々になる私たちは、その日手をつなぎ同じ布団で寝ました。
その日の明け方のことです。
震度7の大地震の前兆として地鳴りはどんなものか。
それは、感覚としてロードオブザリングの悪魔たちがやってくる雰囲気と似ています。
(わかりにくかったらすみません)
ゴーッというより、悪魔の叫びのような、「アー」に濁音がつくような低い地鳴りが小さく始まりだんだん襲うように向かってくる感じです。
一瞬で死を覚悟するかのような音です。
そして、ブルトーザーで家を壊されているかのような揺れがきます。
時間にして1分ほどでも10分ほど襲われるような感じです。
ただただうずくまり、布団の中で身を潜めていました。
二人で手を握り締めあいながら。
揺れがおさまったその瞬間、暗闇のあちこちから叫び声がきこえます。
「ギャーッおばあちゃまー」「ワー」
何事かと姉が外をのぞきにくらやみのリビングへ向かうと、食器が我広がり、「イタッ!!」足がきれました。
なんとか玄関までいき、扉を開けようとしましたがあきません。
歪んでいるせいでした。
不安と恐怖でパニックです。
何事かわからず外にも出られず、しばらくすると外から「誰かいますか?!」の声が。
「います!!」扉をこじあけてもらいました。
外にでると、頭に血を流した人々が毛布にくるまりすわっていました。
驚いたことに、自分たちのマンション意外ほとんどが全開で、燃え盛る炎とガスのもれる音だけが鳴り響いていました。
まさに地獄です。
「こ、これはなに?」
そこから私たちの地獄が始まります。
とりあえず体育館に非難します。
だんだんお腹がすきはじめ、さ、なにか食べようかとおもうのですが、どこにもなにもありません。
あるのは寒さだけ。
体育館ですごす初めての夜、泣き叫ぶ人々の声。だんだん精神を病んでくる人がふえていました。
死ぬなら自分の家で死ぬ!!と叫ぶ父を止める家族。
赤ちゃんの鳴き声。
ほとんど寝れず、寒さと空腹の中何かを期待して外にでました。
そして絶望します。
真っ赤なそらと真っ赤に燃え盛る街しかないのです。
喉が乾き、3日目ほどしたころから自分自身も精神がくるう瞬間を経験しました。
ものすごいストレスだったのでしょう。
そして、赤い空を見て感じたことは、「今までの悩みは悩みではなかった」ということです。
「当たり前に飲める水、暖かい布団」それだけでどれほど幸せなことだったか。かみさま。もし命が助かれば、もう二度とつらいなどとおもうことはありません。がんばります。」
そう天に誓いました。
それから数日がすぎ、大阪に向けて脱出を試みました。3駅ほど、線路をあるいたでしょうか。
動く電車を見たときにはドキドキと嬉しさと感動で言葉も出ませんでした。
パジャマ姿のドロドロの髪をした姉妹ができる限りの家財をもって大阪にたどりついた頃、大阪は普通の暮らしをしていました。
さぞかし私たちの姿は不気味にうつったことでしょう。
大阪駅の一番はじめに見つけた定食屋に緊張してはいり、のどから手が出るほどのみたい水が運ばれましたが、店員をおどろかせないように、我慢しました。
冷静におちついて注文したあと、水を一気にのみほし、姉妹で涙しました。そして8日ぶりのご飯を目の前に、食べる前に生まれてはじめて手をあわせ、神に感謝しました。
一粒も残さず。
生きていて良かった。そう思える体験でした。
地震や自然災害にあった瞬間から状況は一変します。
周囲の人と「こわかったね」「震度いくつだろう」と話している数分の間に
電気、水道、他全て次々断絶していきます。
地震の直後、電話がつながりますが、その数分後はつながらなくなりました。
地震の直後から水がでなくなります。備えてください。
万が一高速の上で・・車の中で・・地震に遭遇したら、避難グッズを車におく分も用意しておいた
ら尚、いいと思います。
車が道路で立ち往生し、何時間も動けなくなる可能性もありますから。水はあたりまえですが、
カセットコンロなど準備しておくと、ご飯などできます。
女性は生理用品は多めに・・。
小さなお子様のいる過程は、オムツやタオルは多めに。
タオルなど洗えなくなります。
ほぼ使い捨てになる可能性があります。
特に赤ちゃんは衛生面で気を使わなければなりませんよね。
ふき取るタイプのお化粧を落とすものなんてあったら、いいですね。
お化粧がついたまま数日間避難することに万が一なったら、さらに居心地が悪いです。
被災して3.4日すると精神的にやられます。
癒される音楽など準備しておくといいかもしれませんね。
などなど、基本的な非難グッズのほか、その人それぞれの必要なものは違います。
大切なものもそれぞれです。
ゆっくり考えて準備しておくことがこれからいつどこでおこってもおかしくない地震に対しての
備えといえるのかなと感じています。